今回は、日本語教師海外派遣プログラムのニュージーランドにて日本語教師活動をされているみなさんからの疑問質問や、体験レポートをご紹介します。

名前を覚えるには


Q. 「外国人の名前を覚えること/外国人に自分の名前を覚えてもらうこと」の難しさを痛感しています。名前を覚えてもらう、または外国人の名前を覚えやすくするコツは何かありますでしょうか?

相手の名前を覚えるには

日本語教師として派遣されたニュージーランドの学校での、生徒の名前、先生の名前を覚えることはとても大切なことなのですが、これが結構大変です。聞いたこともないような、これで発音あっているのかな?などという名前も多々あるかと思います。

手帳を持ち歩き、生徒も先生も名前を書き込み忘れないようにする。というのはよく皆さんやられているようですね。特徴のある生徒は名前を覚えるのが簡単なので、一つでも特徴を見つけるように努力しているという方もいるようです。

名前は焦らずに、正確に覚えるのがいいと思います。特に日本人は“R”と“L”の発音がしっかりできないようです。“R”か“L”か聞き取れないときなどはスペルアウトしてもらうのが良いでしょう。

自分の名前を覚えてもらうには

逆に自分の名前をなかなか正確に覚えてもらえない。なんて方はいらっしゃるようです。

何度も話をした事のある先生に「もう一回名前教えて。」と言われて以来、名前をデカデカと書いたファイルを持ち歩き、スタッフルームの自分のテーブルの前にドンと置くようにしたら、名前で呼んでくれる人が増え、相手に名前を覚えてもらうにもこちらからの工夫も必要だとバックパッカーズで感じたのを思い出した。

というとてもユニークな報告ももらっています。

恥ずかしがらずに、一度や二度の間違いをおそれずに(三度目は正確に言えますように!)、名前の事だけではなくすべてにおいて、積極的にいっていただきたいと思います。

ニュージーランドで効果があった授業

日本文化満載のトトロを活用

『となりのトトロ』は靴を脱いで家に入ったり、雨戸を開けたり、トトロは日本文化です。日本の文化をあらかじめプリントを作っておき、それらが来たら四角をチェックします。英語吹き替えで見せた時よりも、字幕を付け、日本語で聞かせるようにすると、「こんにちは」「ありがとう」「お父さん」「お姉ちゃん」など、少しでも知っている日本語が耳に入ると生徒達は喜び、飽きないようです。

自分の家の見取り図を描かせて説明させる

Year 12の授業で自分の家を見下ろした「見取り図」を描かせて日本語で説明する授業があった際に参加をして、日本の実家の説明や、風呂に入るときのマナー等も併せて説明しました。その中で、「私は冬に風呂に入るときにはトータルで20分はかかります」と説明したところ、「ええっ〜〜」と!「女の人は一時間以上かける人もいますね。」ここでまたまた「ええっ〜〜〜〜!!?」とかなり盛り上がり、面白かったです。

日本人のちょっとした文化や習慣の違いが、思っている以上に生徒達に興味を示されることがあります。そんな時は自分が日本人である事を実感する瞬間でもありますね。

日本語教師活動をするには何も特殊なものは必要ありません。教材や教案はむしろ日常の足元に転がっています。ご自身の生活を見つめなおして洗い出すことが、海外での交流にも役立つんですね。