先日、以下のようなお問合せを受けたのでそのQ&Aです。

Q.御社の日本語教師養成420時間総合講座の受講を希望しております。
私は看護系大学教員でしたが、一昨年に定年退職しました。今後は若いころからの夢の実現に取り組みたいと考えております。

その一つとして、日本語を学びたいと思っている発展途上国・新興国の看護職者・学生、小中高校生・大学生たちへの日本語教育ボランティア活動です。

そのためには、間接法による日本語教育法を海外で学ぶのが一番と考えております。

ただ、留学経験はおろか、渡航・海外生活経験は複数回の学会参加のみです。また、高齢(65歳・・・おそらく歴代最高齢?)でもあり、かなり不安でした。

しかし、貴サイトを拝見していると、全体像がイメージできてシステム全体にクリアな印象があり、リタイヤ後の男性の経験談も拝読できて、前向きになれました。よろしくお願いいたします。

 70歳から日本語教師を目指す人もいる

A. 退職(リタイア)を機に日本語教師を目指す人は大勢いらっしゃいます。
また、65歳は当日本語教師養成420時間講座の受講生では最高齢ではございません。これまで70歳台の方もいらっしゃいましたし、60歳台の方はほぼ毎月のように受講のお申込みをされる方の中にいらっしゃいます。

世間は少子高齢化が著しく進んでいっており、日本語教師に関しては、もうご年齢はあまり気にしなくてもよい時代になってきています。

 日本語教師の3人に1人が60歳以上の時代へ

国内の日本語学校でも、勤めている日本語教員の3人に1人が60歳以上、という職場も、もう珍しくなくなってきています。

また、有資格者の1つとみなされる日本語教育能力検定試験の受験者内訳を見ても明らかなように、受験者の33%、つまり3人に一人以上が50歳以上を占めているのがこの数年の実状で、こちらにおいても高齢化は顕著です。

 外国人労働者では代替できない職種

近年、日本では労働力不足を外国人労働者で代替しようとする動きが活発ですが、単純労働職であれば外国人の代替もそれほど難しくはないかもしれませんが、こと日本語教師に関しては、日本語が母語であること(ネイティブスピーカー)が強く求められている職種であり、外国人での代替はかなり難しい職種であります。

よって、日本人に頼らざるを得ず、結果として、雇用側も背に腹は代えられないので、現在人口が多く、働ける方=シニア層に頼らざるを得ないのが日本語教師の業界の現状です。

 若い人が参入しづらい職種

日本語教師は基本的に、アジアの国々との経済的優位性の上に成り立っている職業といっても過言ではありません。日本語は世界的にはマイナーな言語であり、欧米圏では需要がなく、日本で働いて少しでも裕福な生活につなげたいと考える、日本近隣のアジア、特に東南アジアがらみの需要が8-9割を占めています。
そのため、需要が限定的であり、顧客層も顧客層なだけに、日本語教師は薄給(ほとんどが非常勤のパートタイム職であり、常勤でも年収300万円に行けばよいほう)であり、若年・中堅層が生計を立てる職業としては適しておらず、若年層はなかなか参入しづらい・・・若年層の離職率が高いのが実状です。

 やりがいと活かせる人生経験

一方、シニアの方は、すでに生活が安定されており、生活の少々の足し程度に収入が得られればよい、それよりもやりがいさえあればボランティアでもよい、という方が大勢いらっしゃり、日本語教師の需要と合致しています。

また、日本語教師に関しては、これまでの人生経験を存分にいかせる、というシニア層ならではのメリットもあります。

もちろん、日本人なら誰でも良い、というわけでもなく、有資格者であることはもちろんのこと、ご年配の方は特に思考の柔軟性や謙虚さ、健康であることが特に求められていますので、そうした要件をクリアできるシニアの方々は、60歳以上であっても、よほど選り好みしなければ、就職先を見つけることはそれほど困難ではないと言えます。